JLPT N3 文法 尊敬語 なさる なさい
お/ご〜なさる/なさい
「してください」
「お/ご〜なさる」は「〜する」という尊敬語の表現で、主語〈第二、第三人称〉を高める文型になります。「お/ご〜になる」という文型と意味が同じですが、「お/ご〜なさる」の方はやや時代感があって、敬意や使う範囲としてはほぼ重なっています。それから「レル敬語」も同じような意味を持っています。
例:
ご説明なさる=ご説明になる(ナル形)=説明される(レル形)
但し、全てが同じように置き換えられるとは限りません。使用の慣習によって「ナル形」にできない動詞が「なさる形」にできる動詞があります。
*「なさる」自体は「する」の尊敬語で、「お/ご」を付けなくても十分「尊敬語」として成り立っていますが、更に「お/ご」をつけると、敬意も更に高くなるのですが、「運転する」のように、「運転なさる」は聞きますが、「ご運転なさる」になると、どうも変な感じがします。文法的には間違いはありませんが、馴染めない言い方になります。
「なさる」のマス形は音便化によって、「なさります」→「なさいます」。「なさいます」の命令形は「なさいませ」になり、更に「ませ」が省略され「なさい」となります。現在において「〜なさい」は子供や目下の人によく使う命令形になっています。
文型
お/ご+五段動詞ます形+なさる / なさい
お/ご+上下段動詞ます形+なさる / なさい
お/ご+サ変動詞語幹+なさる / なさい
なさい例文
普通形 | なさい形 |
---|---|
1、ゆっくり め。 |
ゆっくり(お) みなさい。 |
2、 くご を べろ |
くご を(お) べなさい |
3、こっちへ い |
こっちへ なさい |
4、いじめなんかやめろ | いじめなんか(お)やめなさい |
5、ちゃんと を め |
ちゃんと を(お) みなさい |
お/ご〜なさる例文
普通形 | なさる形 |
---|---|
1、こちらに してください。 |
こちらにご なさってください。 |
2、こちらのペンはまだ いますか? |
こちらのペンはまだお いなさいますか? |
3、こちらから びますか? |
こちらからお びなさいますか? |
4、 いうちに するそうですね? |
いうちにご なさるそうですね? |
5、 にお に りますか? |
にお にお りなさいますか? |
JLPT N3 文法 尊敬語 です
相關連結
JLPT N3 文法 尊敬語 なさる なさい
コメント
拝読しましたが、結局「ここでお待ちになさってください」という文はは正しいでしょうか?ネットでいろいろ調べたら、「ここでお待ちになってください」のほうが正しいらしいです。ご説明をお願いできませんでしょうか。
コメントありがとうございます。正直、「お〜なさる」という使い方は現在においてあまり使われなくなっています。「日本文法大辞典」によりますと、江戸時代は「お〜なさる」はもっともよく使われていた敬語の一つでしたが、今となっては「お〜になる」という使い方に変わっています。古い使い方なので、「変な日本語」と捉らえる方も多々いらっしゃいます。例えば、お待ちなさい、お休みなさいなど慣用句のように使い慣れると「変な日本語だな」と思わなくなります。ちなみに「ここでお待ちになさってください」は間違いです。「に」は不要です。^^