今回は謙譲語の「~させていただく ・ させていただきます」の意味と使い方についてですが、
まず、「させていただく」というフレーズはビジネス上だけではなく、普段の生活でもよく聞くと思います。
しかし、このフレーズは誤用されやすいフレーズでもあり、使い方によって逆に失礼になってしまうこともありますので、注意して頂きたいと思いますので、詳しく話して行きたいと思います。
「~させて頂く」の意味と使い方。
意味
使えるのは二つの状況だけ
2. 休むという恩恵を受けるのは自分。
3. 分かりやすく言いますと、あることをしたいけど、誰かに許可をもらったら、自分が嬉しいという時に使う。
正しい使い方
状況1:取引先に面会の場所を変更したいことを伝える時。
◉ すみません、面会の場所を変更させていただきたいですが、よろしいでしょうか?
状況2:同僚に。
◉ 社長に会議の日程を変更させていただきました。
状況3:会社の上司に。
◉ 明日急用ができましたので、休みを取らせていただけますか?
間違った使い方
状況1:社外の人に。
◉ 小沼は只今席を外させていただいております。
→(O) 小沼は只今席を外しております。
状況2:上司に。
◉ 昨日お渡しさせていただいた資料はご覧にいただきましたでしょうか?
→(O) 昨日お渡しした資料ですが、ご覧になりましたか?
状況3:何かを見させてもらう時。
◉ こちらを拝見させていただきます。
→(O) こちらを見せていただきます。
状況2:丁寧に表現しようというつもりかもしれませんが、これはいっぱい敬語を詰め込んだ鬱陶しい表現です。
状況3:二重敬語の間違いです。「拝見」も「させていただく」も謙譲語なので、二重敬語になります。
「いたします」でいいです。
状況1:社外の人に。
◉ 今から向かわせていただきます。
→(O) 今からお向かいいたします。
状況2:上司に。
◉ これから資料を渡させていただきます。
→(O) これから資料をお渡しいたします。
状況3:何かを見させてもらう時。
◉ こちらを拝見させていただきます。
→(O) こちらを拝見いたします。
文型
- 動詞(使役形のて形)+いただく/いただきます:
例:五段活用動詞:行く→行かせてただきます。
例:上下一段動詞:食べる→食べさせてただきます。
例:する動詞:させてただきます。
例:来る:来させてただきます。
関連文型
尊敬語
◉ お/ご~くださる/ください
◉ お/ご~です
◉ お/ご~なさる/なさいます
◉ 〜れる
◉ お/ご~になる/になります
◉ ~させてくださる/させてください
◉ ~いらっしゃる/いらっしゃいます
◉ ~おいでになる/おいでになります
謙譲語
◉ お/ご~する/します/
◉ お/ご~
◉ お/ご~
◉ お/ご~
◉ ~て
◉ ~ておる/ております
コメント